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山で働く。山で暮らす。
ありのままを伝える
採用ブランディング。

鉄鋼用石灰石の生産量日本一を誇る総合資源会社。創業は昭和14年。以来、石灰石をはじめとする地下資源の開発で、日本の基幹産業へ原料供給を果たしてきた。

当初、石灰石や石炭、鉄鉱石等の製鉄原料を扱ってきたが、資源やエネルギー情勢の変遷に応じ、注力する領域も変わっていく。現在では、これまでに培ってきた技術と知見を活かし、新たな資源の発掘・開発や付加価値向上、鉱山周辺技術の開発に取り組んでいる。

 

 

#1.採用における課題

課題は、新卒社員の離職率の高さ。原因は、就活時の勤務イメージと入社後の実務に大きなギャップがあることでした。本社が丸の内にあることや、資源やエネルギーを扱うダイナミックな会社という背景から、商社のような働き方をイメージして入社してくる学生が多かったのです。しかし、実際に働くのは自然に囲まれた鉱山。働く環境だけでなく、田舎生活に慣れず、会社を後にする社員がいました。

#2.解決するための道筋

解決策として真っ先に考えられたのは、この実情をありのままに伝えるという原点。つまり「鉱山で働き、山で暮らすのだ」という姿を、きちんと理解した上で入社してもらうことです。

そこでまず、日鉄鉱業が保有する日本最大級の石灰石鉱山である鳥形山鉱山に赴き、1週間社員の方々と同じ生活を体験することにしました。切羽と呼ばれる採掘現場まで登り、プラントを見学。仕事が終ると夜は仲間と飲みに行く。家族や友人とすごす休日にもお邪魔させていただきました。日鉄鉱業で働くこと、山で暮らすこと。それを肌で感じることで『鉱山で働き、山で暮らす』ことの本質を理解していきました。

#3.コンセプト

鉱山生活の体験、社員ヒアリングを踏まえて、

採用ブランディング全体の骨子となるコンセプトの方向性を考察。

 

ひと山掘り当てれば数十年、社会に資源を安定供給できるという事業規模。

山を標高300mも切り崩し、地球の形をも変えてしまうスケール感。

ビルのような巨大重機を操るダイナミックな職場。

 

普段の生活で感じることのない、雄大な自然を相手にする「でっかい生き方」。

まさに圧倒的なスケールの山の暮らしは、都会の喧騒で暮らすことを忘れさせます。

鉱山で働くということは、暮らす場所を移すというより生き方を移すということ。

就職活動というより、今後の生き方を変えるということ。

 

大自然の中でおおらかに生きることがもたらす“人間的な成長”にフォーカスを当てました。

採用スローガンは「大きな人になろう。」という言葉です。

#4.制作物フェーズ① リーフレット

説明会で配るツールとして制作したのが、特大サイズのリーフレット。

キャッチコピーは「山へ。」タブロイド判で制作し、山と暮らすスケール感を学生に訴求しました。

#5.制作物フェーズ② 入山案内

次に制作したのが、選考が進んだ段階で配布するコンパクトサイズの冊子。入社案内ではなく、「入山案内」です。先輩たちの生の声から、鉱山で働くことの魅力、山で暮らす上での心構え、職種の詳細な説明に至るまでを一冊に詰めこんだ、まさにガイドブックです。

#6.制作物フェーズ③ 採用サイト&ムービー(楽曲制作)

採用における情報のプラットフォームとして、動画を使用した新卒サイトをリニューアル。トップページでは鉱山の暮らしをテーマにしたShort Movieが流れます。言葉では伝えきれない、職場のスケール感や山の暮らしのリアリティを視覚的にアピールすることで、より深い理解を促しました。

BGMには、昭和30年代後半から、日鉄鉱業の各事業所で歌われていた「鉱山野郎」という歌を採用。現在の社員さんが聞いたことのない幻の歌を、現代風にリメイクしました。

 

 

サイトの構成にも事業理解への工夫が。スクロールするごとに、切羽、地下プラント、山の麓、海岸プラント・・・と下っていき、日鉄鉱業の仕事の流れを、各フェーズごとに紹介しています。

 

 

若手女性社員の座談会を組み込むことで、新たに女性ターゲットのコンテンツも追加していきました。

#7.得られた成果

おおらかな山の暮らしを前面に出した採用メッセージによって「鉱山で働きたい」という強い志望動機を持つ学生が集まるようになりました。ありのままの日鉄鉱業を伝えることで、事前の理解・認識のミスマッチも減り、内定辞退者が減少。比較的安心感をもって内定を受諾いただいています。最大の課題点であった“入社後のギャップによる離職”も減りました。

 

2008年に「大きな人になろう」という採用スローガンを策定してから、今年で10年目。今なお、その言葉を軸に、バラマキ用のDM作成やパンフレット改定など様々ツールへ展開。採用ブランディングを強化しています。