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プロフィール

五十嵐 壮太郎(いがらし そうたろう)

1982年生まれ。2006年に広告代理店に入社。

2010年、世界初の映画館オンデマンドサービス「ドリパス」を運営する株式会社ブルームを設立。

 

今までにない、新しい映画館の楽しみ方。

 小さい頃セリフを覚えるまで観たあの映画も、初恋の彼と観たあの映画も、気づけば上映が終わっていたあの映画も。もう一度映画館で観ることができたら素敵だと思いませんか?そんなみんなの「あったらいいな」を実現したのが株式会社ブルームの運営する「ドリパス」です。ユーザーの意見を取り入れることで、今まで映画館が決めていた上映作品をお客さんが決めることを可能にした、世界初の映画オンデマンドサービスです。とっても和やかな雰囲気のなか、代表を務める五十嵐さんに成功談から苦労話、恋愛話までたっぷりとお話を伺ってきました!

「あったらいいな」から生まれた、型破りの新発想。

学生時代は趣味の音楽活動や、映画製作に没頭する日々を過ごしたという五十嵐さん。卒業後はその才能を活かして大手広告会社に就職をし、コマーシャルの制作を担当しました。そこは「学生の頃から編集が楽しくてしょうがなった」。という五十嵐さんにとってこの上ない職場でした。しかし、企画を練って、映像にしてみて、何度も修正を重ねて、やっと自分の作品が世の中に出るころにはもうへとへと…。そんな毎日の繰り返しに疑問を感じた五十嵐さんは、会社を辞めることを決意します。ドリパスの構想はその時からあったかというとそうではなく、当時は本当にノープランで辞めたのだとか。さらには退社を決めたのが結婚後わずか3か月というから驚きです。


「次の仕事が決まっていたわけではないけど、漠然と転職や再就職ではない、と感じていた」。と語る五十嵐さん。起業のきっかけはふらっと出かけた新宿での出来事でした。「たまたま立ち寄った映画館の上映作品を見たんですが、観たいものがなかったんです。少し歩いて別の映画館を見てもやっているのは同じような作品ばかり。『観に来る人が、好きな映画を観られるようになったらいいのにな』。純粋にそう思ったのがきっかけでした」。と語ります。「あったらいいのに」で終わらないのが五十嵐さん。今ないものなら自分が作ってしまおう!と始めたのが株式会社ブルームでした。

200人が叶えた、五十嵐さんの夢。

こうして自ら新しいサービスを作ると決めたものの、実際にドリパスが形になるまでには様々な苦労がありました。新サービスの構想を持って映画館に営業をしてみるも、返ってくるのは「なぜお客さんに決めてもらう必要があるの?」「映画館が決めるのが当たり前でしょ?」といった反応ばかり。業界の常識では考えられない五十嵐さんのアイディアに、はじめはどこも取り合ってはくれませんでした。「ゼロからイチを生み出すのに失敗はつきもの。覚悟はしていました。」と話す五十嵐さん。DVDやオンラインの映画サービスではなく、映画館独自の魅力を活かしたエンターテイメントを作りたい!と根気よく営業を続けたところ、ようやく耳を傾けてくれる映画館と巡り合いました。そして迎えた上映当日。映画館に入った時に感じた会場の熱気、一体感、何よりも集まったお客さん200人の表情は今でも忘れられないと五十嵐さんは言います。広告会社では数字でしか見ることのなかったお客さんの反応。それが観客から自然と巻き起こる大きな拍手となって聞こえた時、「これこそ自分の作りたかった場所だ!」と確信したそうです。

ネット社会の今こそ、リアルなつながりを。

「ネット社会」と呼ばれる現代。パソコンを開いて天気やニュースをチェックして、アプリで友達とチャットを楽しんで、お目当ての商品はネットショッピングで購入して…と、パソコンひとつあれば全て一人で完結できる便利な時代になりました。「でもそれって本来の人間の幸せか?って聞かれると違うと思うんです」。と五十嵐さんは言います。恥ずかしながら私自身、取材に行くまでは「ドリパス=同じ興味関心を持った人が、ネット上でつながることができるサービス」。そんな風に考えていたのですが、実際にお話を伺ってみると「ネット上で完結するサービスなんて、全く興味がないんです」。と、返ってきたのは全く反対の答えでした。五十嵐さんが目指すのはネットでのつながりの先にある、現実世界でのリアルなつながり。同じその日を楽しみにしていた者同士、大好きな映画について語りあったり、時にはその日出会った仲間で飲みに行ったり…。同じ場所で同じ時間を過ごす人が、共にエンターテインメントを作り上げる。それこそがドリパスの醍醐味であり、五十嵐さんの目指す新しい映画館の在り方だと言います。


ただ作品を見るための場所ではなく、人と人とがつながる場としての映画館。ドリパスによって映画館は全く新しいエンターテイメントの場として生まれ変わろうとしているのかも知れません。

メッセージ

株式会社ブルーム
所在地 東京都港区北青山2-12-16 北青山吉川ビル3F
事業内容 映画館オンデマンドサービス「ドリパス」の運営
株式会社ブルームURL : http://www.blue-m.jp/

編集後記 取材 ・高見悠里|Photo : 深瀬暢季

 「好きな時に好きな映画が観られたらいいのに」。同じように考えた人ってきっと他にもいたと思います。みんなが必死になってDVDや動画配信サイトといった“デジタル”で競うなか、あえて映画館という“非デジタル”に答えを見出そうとする五十嵐さんは、かえって新しくて新鮮に見えました。

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