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プロフィール

August Hergesheimer(オーガスト・ハーゲスハイマー)

1962年福島県生まれ、サンディエゴ育ち。
栄養学を専門に研究し、2006年に美容健康食品を扱う株式会社アビオスを設立した。
2011年の東日本大震災を受けて、同年5月にSave Minamisoma Projectを発足。
月に2回、南相馬市への定期的な支援活動を行っている。

 

前田智子(まえだともこ)

1986年生まれ。
モデル事務所Inframinceに所属しており、2011年度には世界四大ミスコンのひとつである
ミス・アースの日本代表に輝いた。Save Minamisoma Projectの親善大使として活躍。

東京と南相馬の架け橋になる。

 未曾有の大震災から早2年。最近ではニュースで被災地の状況を耳にする機会も減り、街中での募金活動を目にすることも少なくなったように思います。以前ほど被災地について考える機会もなくなり、震災自体が過去の記憶となってしまっている方も多いのではないでしょうか?「元通りとはいかなくとも、復興もだいぶ進んでいるはず」。私自身、そんな風に考えていた一人でした。今回私が取材したのはSave Minamisoma Projectというチャリティ団体。震災直後から現在まで、南相馬市へ生鮮食品と飲料水の定期的な支援を続けています。プロジェクト創設者であるオーガストさん、親善大使を務める前田さんのお二人に、支援活動の今までとこれから、さらには南相馬への想いを伺ってきました。

思い立ったらすぐ行動!物資を乗せて南相馬へ。

 2011年3月11日、日本を襲った東日本大震災。震災直後は家族とともに石川県へ避難していたオーガストさんが南相馬市について知るきっかけとなったのはテレビのニュース番組でした。何度も繰り返し報道されるのは、「物資が全然届かない」。という被災者の声。何か自分にできることはないかと南相馬市の市役所に直接電話で問い合わせてみたところ、返ってきたのは「物資は十分に届いています」。との答えでした。よくよく聞いてみると、どうやら集まった物資は確かに避難所には届いているのですが、一人ひとりの手元に届いているわけではないということがわかりました。というのも南相馬市は全長20キロにわたる広いまち。老人や小さい子供を持つ家庭にとって、避難所まで物資を取りに行くのはそう簡単なことではありませんでした。行政にできないのならば、直接自分の手で届けるしかない!と自身のFacebookで一緒に物資を届けてくれる人を募ったところ、すぐに賛同してくれる仲間が集まりました。物資を乗せたトラックを走らせ、オーガストさんが初めて南相馬市に行ったのは5月3日。Facebookでのよびかけからわずか2週間後のことでした。

南相馬が独立する、その日まで。

 来てくれた人に無料で物資を配給する、という意味を込めて開催した初めてのFree Market。会場についてみると、そこにはオーガストさんの予想をはるかに超える1200人以上の被災者が集まっていました。用意してきたトラック4台分の物資はすぐに底をつき、すべての人に物資を手渡すことは叶いませんでした。せっかく足を運んでくれた人たちの期待を裏切ってしまう申し訳なさでいっぱいだったというオーガストさん。「必ずまた届けに来ます!」と頭を下げ、2回目の支援に来ることを約束したのがこのプロジェクトの始まりでした。はじめから継続的な支援を考えていたわけではなく、オーガストさん自身も「まさか現在まで続けることになるとは思わなかった」。と驚くほどです。そこで、「今後はいつごろまで支援を続けていくつもりですか?」と質問してみると、オーガストさんと前田さんはしばらく顔を見合わせてから、「私たちにもわかりませんが、まだまだ続けていかなくてはいけないと思います。ただ一つ言えることは、私たちの活動はあくまで一時的なものだということだということです」。と答えてくれました。なかでも印象的だったのが、この「We are temporary」という言葉。一刻も早く自分たちの支援がいらなくなるくらい、元気で自立した南相馬の人たちの姿が見たいというお二人の想いが伝わってきました。

届けるのは野菜と水と、みんなの気持ち。

 普段は一会社の社長の顔を持つオーガストさんと、モデルとして活躍する前田さん。それぞれ別のお仕事を抱え、多忙な毎日を送りながらも現地へ足を運んでの「直接支援」にこだわるのにはある理由がありました。「支援を通じて野菜や水といったモノを届けるのはもちろんですが、私たちが本当に届けたいのは『南相馬のことを想っているよ』というキモチの方なのかもしれません」。とオーガストさんは言います。震災から日が経って東京に住む人の関心はだんだんと震災から離れていく一方で、現地の方はそのことにとても不安を感じているのが現状です。もちろん都内で寄付金を募って南相馬へ送るのも一つの支援の手段ですが、何度も通って会話を重ねることで初めて伝わる想いがあると考えています。

 そんなお二人が約2年にわたる支援活動のなかで一番大切にしているのが「出来ることから、一つずつ」という考え方。被災地のために何ができるか?ではなく、被災地のために今の自分に出来ることは何か?を考えることが大切だと前田さんは言います。「あれも必要、これも必要…と、考れば考えるほど、自分一人の力ではどうしようもないような気持ちになったり、できないことばかりに目が行ってしまいがちです。すべてやろうと思ったら何もできない。だからこそ、東京にいる今の自分にできることを、ひとつずつやっていこうと心がけています」。と前田さん。どんなにおおきなプロジェクトも、だれかの小さなアクションから生まれるもの。ひとりひとりの行動の大切さを改めて感じさせられました。

メッセージ

Save Minamisoma Project
事業内容 南相馬市への定期的な物資支援活動
団体URL : http://saveminamisoma.org/
Facebookページ : Save Minamisoma Project

編集後記 取材 ・高見 悠里|Photo : 高橋 佑樹

 頭で考えることと、それを行動に移すこと。この2つの間にはものすごく高い壁があると思います。「出来ることから、ひとつずつ」というお二人の言葉を聞いて、その壁を飛び越えるヒントをもらえたような気がしました。

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