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プロフィール

木下 育美(きのした いくみ)

福井県出身。慶応義塾大学卒。就職活動をキッカケに、大学3年の12月からGEMIYとして活動を開始。大学4年の冬、株式会社linkを登記し代表取締役に。

I=わたしとY=あなたの間に、GEM=宝石を。

あなたがいま着ているその洋服は、一体どこでどうやって誰が作ったものですか?ものづくりの現場をありありと想像し、この問いに答えられる人はなかなか居ないでしょう。大量生産大量消費の波は、私たちの生活に密接するファッションの領域にも及んでいます。そんな時代の流れを逆行する新しいものづくりサービス、それがGEMIYです。消費者が自らウェブ上で色や生地を選んで商品をカスタマイズ、各地のクリエイターが商品をハンドメイドにて作成、世界にひとつだけのアイテムが完成する、そんなサービスです。大学4年生のときにGEMIYを起業した、学生起業家木下育美さんにお話をお伺いしてきました。

—どうしてGEMIYをやろうと思ったのですか?

「福井から上京してきて、地方のこととか日本の問題として取り上げられている割には、周りの学生の子たちに実感がないんじゃないかなあと思っていました。地方やそこに住むお年寄りの方々のことに興味を持つキッカケをつくりたいってと思って始めました。GEMIYを通じて、今までとは違う新しい消費者と作り手の関係を築けたらいいなって」(木下)。

GEMIYで買った商品のタグには、作り手さんの名前が入る。商品にはTHANK YOUカードが同封されるので、感謝の気持ちや使った感想を直接作り手さんに伝える事もできる。この一連のやり取りは、従来の消費体験とは全く異なる新たな消費体験を消費者に提供している。

「地方とか行くと、すごく楽しいんですよ。海外はわかりやすく知らない世界として取り上げられるけれど、多くの若い人たちにとって日本の地方も知らない世界だと思うんです。その世界を知ってほしい。知るきっかけになればいいなって。また、GEMIYで買ったものが、どこどこで作られているから行ってみようと思ってくれて、そして行ってみた先が思い入れのある場所になる、それが理想だなあって思います」(木下)。

はじめはデザイナーさんと2人で始めたGEMIY。木下さんはやりたいという思いを口にし続け、これまでに沢山の人を巻き込んできた。彼女の思いがハブになって、それぞれの思いを胸にもつ仲間が彼女の思いを中心に集まった。

―始めたばかりで資金もあまりない状態だと、互いにwin-winな関係じゃないと続かないと思います。協力者の方たちのモチベーションは一体どこから?

「ひとによってばらばらで、地方と都市を結ぶことや世代間交流というところに重きを置いている人がいたり、デザイナーさんの方はものづくりの過程を透明化していきたいという思いがあって参加してくれてたりとか。エンジニアの方はすごくファッションが好きで。生地とか素材にまでこだわりたいから工場の見学に行きたい、とかそんな思いを持ってみなさん協力してくださってます」(木下)。

—今後のGEMIYの目標とするところは何でしょうか?

「GEMIYでいうと、商品数を増やしたいですね。GEMIY で扱う商品をどういう人がどういうときに欲しいんだろうと考えたときに、私だったら大切につくられたものだからこそ、人にあげるときに欲しいなって思いました。今後はギフト寄りのサービスにしていきたいです。だから、商品数も増やしたいし、サイト自体も充実させていきたいですね」(木下)。

世界がぐっと広がった、就活。

福井で中学高校時代を過ごした木下さん。中高時代を振り返ってこう振り返ります。「楽しかったです。高校は典型的な進学校で、勉強していました。目の前にある選択肢で最善を選んできたって感じで、後悔もないですね。高校の友達は本当に尊敬しています。でも、コミュニティが狭くて、一生ここで生きていって、出会う人がそこで決まってしまうのがいやだなあっては思っていて。いろんなものを見たいっていう欲求がすごく強いんですよね」(木下)。

その後浪人のタイミングで上京。大学入学後、大学2年までサークルやアルバイトに明け暮れる毎日を過ごしたそうです。周囲の流れに乗って、就活もスタート。なんとなく始めた就活が、彼女の一歩踏み出すキッカケとなった。「なんとなく始めたんですけど、そこで考えの違う人や学生時代にいろんなことをやってきた人に出会って、その人たちとの差がすごいと思って、そんな風になりたいなあって思って。不可抗力でひとと出会ってしまう就活、私は肯定派です」(木下)。

就活と同時進行して大学3年の12月、GEMIYとして活動を始めた。その活動は決して順風満帆ではなく一人で解決するのが困難な状況にも直面。そのとき彼女はインターネットユーザー間では絶大な知名度と人気を誇る、起業家であり活動家である家入一真氏に相談したそうです。

「ひとりじゃどうしようもなくなって、家入さんに電話しました。私一人で会社なんて作れないと思って、こういうことをしたいと思っているんですけど、って相談したら、いろいろな方面で助けてくれました。実務をやってくれる人を紹介して下さったりしました」(木下)。

「家入さんとの一番最初の出会いもはじめは、就活でした。家入さんとトレンンダーズの経沢さんの対談に行って、仕事って楽しいんだなって感動しながら聞いていたら、隣に座った男の子に“この後、向かいのカフェに家入さんがいるらしいから一緒に行こうよ。“って言われて。当時は家入さんがなにをされている方なのかよく知らなかったんですけど、とりあえず行ってみようと思って、行ってみたのが一番最初の家入さんとの出会いでした」(木下)。

就活が働くということへの新たな価値観や困難を共に乗り越える仲間との出会いを、木下さんにもたらしたのだそうです。

起業と就職、2足のわらじを履く選択。

大学4年のときにスタートしたGEMIYで活動しながら、就職することを選んだ彼女。中途半端になるのでは?と周囲にはシビアな言葉を浴びせた方もいたそうです。

ーこの選択をした理由はいったい何だったのでしょうか?

「就職したらしたで、そこで学べる事はいろいろあると思ったんです。私、実際にやってみて、やっぱりできないことがすごく多くて。小さい会社をやってみて、社員が何千人もいる大きい会社っていろんな面でめちゃめちゃすごいんだって気づいて」。GEMIYでの経験があるからこそみえてきた、新たな目標も。「メディアを作るのがすごく上手な会社なので、ゼロからイチを作るっていうことは今やっているので、1を100にするようなことをやりたいなあって。就職して学べる事は学んでGEMIYにも還元していけたらいいなって」(木下)。

—両立できないかもしれないという葛藤は?

「自分がやるっていったことを、やめるっていうのが自分でも許せないんです。両立できない自分が悪いんだから、両立できる自分になろうってするタイプなんです。うまく両立できたらいいなって思います。後から後悔するのが嫌なんですよね。ひとのせいにしたりとかするのが、すごくいやで。大きな目標を胸に置いて頑張れるって人も多いと思うんですけど、どっちかっていうとわたしは自分がやるって言ったから、っていうところのほうが大きいですね。やりはじめると人も巻き込んでしまうし、やめると人に迷惑かけちゃうだけになっちゃうんで。常に前を向いて進んでいきたいです」(木下)。

そう柔らかな口調で、微笑みながら話す彼女。そのまっすぐな瞳からは、思いと責任感の強さを感じさせました。

—学生たちに何かメッセージをいただけますか?

「自分とは全然関わりのない人に興味を持ってほしいな、自分で自分の世界を狭めてしまうのはもったいないなあって思いますね。きっとやりたいことがみつからない原因って、やりたい事を知らないって事でもあると思うので、いろんなことをやってみるのがいいんじゃないかなあ。やってみて楽しい事っていっぱいあると思います。それでやってみて、もしつまらなかったら、やめてまた新しいことをしてもいいと思います。笑」(木下)

株式会社link
URL http://gemiy.net/
所在地 東京都渋谷区本町4-15-14 000office内
事業内容 衣類、雑貨の製造販売、及び関連事業

編集後記 取材 ・ 大野あゆみ|Photo : 川良友香

やりたいことを貪欲に選び続け、謙虚にひたむきに前に進む木下さんは輝いて見えました。やりたいことや興味のある事、自分の心が楽しいと思うことを、正直に選ぶことの積み重ねは、人を輝かせるのかなあと思いました。
ぜひGEMIYで大切な人への贈り物を買ってみて下さい。沢山の思いが詰まった特別な品は、最高のプレゼントになることでしょう!

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